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作り手の声 多鹿治夫鋏製作所 四代目 多鹿 大輔さん

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世代を超えて受け継がれる、ゆるぎない切れ味と使い心地

多鹿治夫氏が昭和 13 年に創業した、兵庫県小野市の「多鹿治夫鋏製作所」。現在は、三代目の竹夫さん、四代目の大輔さんのお二人が、一丁ずつ丁寧に鋏づくりを行う。
伝統産業が衰退していく中で、何の迷いもなく「継ぐことしか考えていなかった」と答える四代目の大輔さん。時代に沿った感覚を持ちつつも、その腕には確かな伝統の技が受け継がれている。

多鹿治夫鋏製作所
1938年に創業した、兵庫県小野市の鋏製作所。洋裁に使われるラシャ切鋏を中心に、製造・販売・研ぎ・メンテナンスまで一貫して請け負う。
鉄から成型し、研ぐという昔ながらの製法を続けている。

家業を継ぐことしか考えてなかった。

多鹿さんは、工場を継ぐ前に一度就職されたんですよね?

はい。大学を卒業してから、広告関係の会社で営業の仕事をしていました。昔から家業を継ぐことしか考えてなかったんですが、その前に一度社会に出てマーケティングや売り方を学べば、将来的に役に立つだろうと思い、広告関係の仕事をしようと思ったんです。

それにしても、70年以上の歴史ってすごいですよね。

1938年に、一代目の治夫が問屋として創業して、僕の祖父にあたる二代目の竹二が本格的に鋏作りをはじめました。そして、父が継ぎ、僕で四代目なので、このまま順調に続けば100年続くかなというところです。

昔から継ぐことは決まっていたんですか?

親からは継ぐなと言われていました。でも僕は、継ぐことしか考えてなかった。家業の歴史を追っていくと、僕らが幼い頃は、ちょうどバブルがはじけた時期で、大学生の頃は不景気の真っ只中だった。
製作所では、国内の縫製工場などいわゆるプロ向けの製品をメインに作っていたんですが、国内の工場がどんどん海外移転して発注が減っていたんです。そういう状況を肌で感じながら育ってきて、「これから先どうなるんだろう?」という気持ちの一方で、何か僕にできることがあるんじゃないかと、漠然と思っていました。

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「TAjiKA」は、新しいことをしたかったわけではなくて、必然性が出てきたから始めた。

なるほど。それで「TAjiKA」をはじめ、今までなかったブランドや仕組みを作ってきたんですか?

ファッションが好きだったこともあって、それを活かしてもっとおもしろい道を作っていけるんじゃないかと思ったんです。
継いでから、同業の鋏職人が減って受注は増えていたけど、元々の卸し値が安いから、僕が続けていくには難しい状況でした。
だから、将来のことを考えたときに、安いものから高い製品づくりに移行していくことが必須だったのと、これから先細っていくであろう業界だけに特化するのはよくないと思ったんです。
そこで、より多くの方に使っていただけるブランドも作っていこうと、父を説得して始めたのが「TAjiKA」です。

ファッションとしてではなく、商売としてやる必要が出てきたんですね。

はい。新しいことをしたかったわけではなくて、必然性が出てきたから始めたんです。代々続く「竹二」の製品だけですむのなら、より手間のかかる「TAjiKA」ブランドを作る必要はなかったんです。
でも、今は広告としても必要だと思っているから続けています。それをきっかけに、「竹二」の製品を使ってもらえればいいなと。「TAjiKA」ラインは、あくまで入口を広げるためのツールだと考えています。

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仕上げ前のものが大量に保管されている、中間在庫。ここから加工をしあらゆる種類の鋏が生まれていく。

今、いろんなショップで「TAjiKA」のブランドが取り扱われていて、狙い通りになっているようにみえます。

そうですね。徐々に効果が出てきているかな、と感じます。

70年以上の歴史があっても常に成長しようとしている。

僕は、「竹二作 「B-6」」を使ってますが、驚くほど繊細でよく切れますよね。

ありがとうございます。でもそれは、僕ではなくて三代目の父の腕なんですけどね。僕ができるのは、全工程のうちまだ7割くらいですから。

多鹿治夫鋏製作所で作る鋏の、最大の特徴は何ですか?

工場の在庫を見てもらうとわかるように、作っている種類がたくさんあるんです。技も含めて、蓄積されてきたものが多くあるので、どんな発注がきても対応ができる。それは、僕らの強みですよね。
あと、三代目の父ですら「納得できるものは、まだできていない」と言ってるくらいだから、まだまだ積み上げていくものや伸び代があるんだと思うんです。職人って、「これで完成!」と思った瞬間に、それ以上伸びなくなるものだと思います。そういう意味では、70年以上の歴史に誇りを持ちつつも、それに関係なく常に成長しようとしているところも、強みだと思います。
技術は、がんばればついてくるけれど、そういう気持ちを持ち続けることが何より大事だと思っています。

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仕上げの工程は、大輔さんの父・三代目の竹夫さんが行う。

刃を傷めない程度であれば、何を切ってもらってもいい。

鋏って、用途が分かれているじゃないですか。僕は専門学校時代に、「裁ちばさみで紙を切るな」と教わったんですが。

僕たちは、刃を傷めない程度であれば、何を切ってもらってもいいと思っています。「裁ちばさみで紙を切らない」ことは、あくまでも刃にとってストレスが少ないということなんです。何かを切れば、必ず摩耗はありますから。だから、どんな用途であれ、いずれは切れ味が悪くはなるんですけど、使い方を限定したほうがいいのは、摩耗が早くなってしまうからです。鋏は、すごく繊細で、二本の刃を絶妙に合わせて作られているものなんです。
だから、新品の鋏でも、プラスチック製のものや、硬いものを一度切っただけで刃を傷めてしまうことがあります。でも、そんな風に一度でダメになるような切り方さえしなければ何でも切ってもらっていいし、研ぎ直しをすればずっと使える道具なんです。

使ってみると、卸したての包丁みたいに切れ味がいい。あと、用途がけっこう多いんですよね。僕は、糸きり専用として使ってます。

「竹二作 「B-6」」は、紙も布も切れて、用途が多いですね。大事に使ってもらって、うれしいです。

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ところで、多鹿さんって一見職人さんにみえない雰囲気がありますよね。プライベートな部分でのこだわりとかってありますか?

洋服でいえば、シルエットとサイズ感ですね。ブランドに関しては、好きなテイストはありますけど、そのときによって変わるかな。でも、「このブランドの、これ!」みたいなのはあるかもしれません。あと、定番商品は強いなと思います。それひとつ持っていれば、ずっと使えるようなものはいいですよね。

好きなものに一貫性があるように思うんです。鋏の取扱い店も統一感があるようにみえますが、こだわりはあるんですか?

プライベートに関しては、無意識に好きなものを選んでいますね。
でも、卸し先については全く別で考えています。商品の見せ方などは意識しますが、僕個人の好み云々よりも、父と一緒にもっと客観的な目線で選んでいます。あと、最終的には人かな、と思うんです。「こういう店主のところに集う使い手さんなら、よさを理解してもらえるかなぁ」、とか。

僕らは、ファッションツールや伝統工芸品ではなく、「道具」を作っている職人。

実際にイベントなどで、ユーザーさんと接する機会も多いと思うんですが、何か感じることとかありますか。

イベントで「TAjiKA」の鋏を見に来てくれた方でも、最終的に「竹二」の商品を買って帰る方がけっこう多いんですよ。お話を色々とお伺いしていくうちに、用途や機能性を求めていると、自然に「竹二」のほうになっていくんですよね。生活の中で使う、スタイルのある道具を求める方は「TAjiKA」を選ぶ方が多いですね。

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ここから加工の方法を変え、「竹二作 「B-6」」とTAjiKAブランド「copper」に派生していく。

「竹二」と「TAjiKA」の違いってやはりあるんですか?

切れ味などに関しては、使う方の感覚によるものですし、ここでは言い表せない多くの要素があるので、なんとも言い難いのですが…(苦笑)
ただ、どっちがいいという話ではなくて「自分の生活にあっているもの」が、どれなのかが重要だと思うんです。だから、ご自分の感覚にあったものを選んでいただければと思っています。

やはり道具としての「本質」のところで、商品を売っていきたいですよね。

そうですね。僕らは、ファッションツールや伝統工芸品ではなく、「道具」を作っている職人なので。極端な話をすれば、よく切れて切れ味が長持ちする鋏ならなんでもいいと思うんですよ。
たとえば、ブランドものって信用があるから買うという考えももちろんあるけど、そうじゃなくて、ブランドのタグを外したときに、品質としてどれが本当にいいものなのかちゃんと「選べる目」を持つことが大切。自分もそうでありたいし、皆さんにも養っていただければと思い、製品に触れていただく企画展などの機会を作っています。

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最終工程に近い、研ぎの作業。

いいものを作っている人たちに「必ず必要とされる鋏」でありたい。

これからの展望はありますか?

海外も含めて、いいものを作っている人たちに「必ず必要とされる鋏」でありたいと思っています。長く続いているブランドを含めて、ものづくりに対してしっかりとした考えを持っている方たちに、もっと使ってもらえるようになれたら、うれしいですね。

最後に、鋏を使う方たちに伝えたいメッセージはありますか?

切る楽しさを、感じてもらえたらなって思います。
企画展などで実際に鋏を使っていただくと、「こんなに切れるんだ!」って喜んでもらえるんですが、それは、道具としての心地よさを実感してもらえた瞬間だと思うんです。その感覚を、一人でも多くの方に味わってほしいですね。
あと、手入れをするだけで切れ味や開閉の動きがスムーズになるので、少しの手入れを惜しまないでほしいなぁと思います。本当に、ちょっとのことなんです。ほこりを落とすとか、油をさすとか。そこまでしてもらうと、愛着を持って長く使ってもらえるんじゃないかなと思います。

fin.

インタビュアー:杵築佳明(バイヤー)
ライター:山森彩
フォトグラファー:山元裕人

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